生活雑貨で人気の高い無印良品。
実は、UR都市機構と共同で団地のリノベーションも手掛けているのです。
供給戸数は1000戸を超えており、若者を中心に人気を集めています。
そこで今回は、無印がリノベーションしたUR賃貸が、若者に人気の理由をご紹介していきたいと思います。
これからUR賃貸への引っ越しを検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
なぜUR賃貸を無印がリノベーション?
では早速、そもそもなぜUR賃貸を無印がリノベーションしたのかを解説していきましょう。
UR賃貸の団地のリノベーションプロジェクト「MUJI×UR」の始まりは、2012年まで遡ります。
その当時、UR賃貸の高齢化率は平均「4割」となっており、「住民の若返りが課題」とされていました。
そもそもUR賃貸住宅は、戦後の住宅不足を解消する為に、1955年に設立された日本住宅公団によって賃貸住宅の提供が始められました。
その後、1970年代にかけて、大規模団地や郊外のニュータウン開発を主導し、現在までに約72万戸の賃貸住宅があります。
しかし、現在では時代の移り変わりとともに、住民の高齢化や空室対策が課題となってきており、2015年に実施された「UR賃貸住宅居住者定期調査」によると、UR賃貸住宅の65歳以上の割合が約4割に達しようとしているのです。
こうした背景から、若者を中心に人気を集めている無印が、UR賃貸の住民の若返りを実現する為に共同でリノベーションを行う事となったのです。
若者に人気の理由とは?
では次に、無印がリノベーションしたUR賃貸が、なぜ若者に人気なのかを解説していきましょう。
無印良品と言えば、何といってもシンプルさが特徴です。
生活の中から、極力無駄なものを省き、快適な空間を実現するというコンセプトのもと、商品開発が行われています。
今回の、リノベーションでは「壊し過ぎず、作り込み過ぎない」というテーマが掲げられており、最初から収納や間仕切りを作るのではなく、実際に暮らす方に住みながら空間を編集してもらうというコンセプトで行われています。
さりげなく、段ボールのふすまで仕切られた広々としたスペースは、工夫次第でテレワークのようなライフスタイルにも対応できるようになっています。
その一方で、リノベーションされているとはいえ、レトロな昭和テイストもほのかに残っている団地の部屋。
こうした、生活の無駄なものを省き洗練された空間とともに、昭和の面影も残っている団地の部屋がマッチして、若者から人気を集めているという事なのです。
無印がリノベーションしたUR賃貸の今後
では最後に、無印がリノベーションしたUR賃貸の今後について解説していきたいと思います。
現在の日本では、新型コロナウイルスの影響で従来のライフスタイルから、大きく変化してきていますよね。
その中で、郊外に住むことへの注目は、いまだかつてないほど高まってきています。
ヤフー・データソリューションが、2020年3月から11月にかけて「○○(地名)賃貸」「○○マンション」などの検索データを検証したところによると、関東・関西ともに都心の地名ほど検索が減少傾向にあるという事が分かっています。
逆に、郊外の検索が高まっており、広い空間や自然に近い環境を求める傾向が出てきているという事が言えるのです。
こうした流れによって、UR賃貸では「都心から郊外へ」という需要の変化を感じ取り、団地から暮らしと住まいの「ニュー・スタンダード」を作っていきたいとしています。
この取り組みは、今後さらに広がりを見せていく事でしょう。
まとめ
今回は、無印がリノベーションしたUR賃貸が若者に人気の理由について、詳しく解説してきました。
時代の移り変わりとともに、戦後の日本の住宅事情によって作られた団地の需要も変化し、住民の高齢化が進んでいるという現状が見えてきています。
こうした中、若者に人気の高い無印がリノベーションする事によって、現在の日本の暮らしやライフスタイルに合った賃貸住宅へと、形を変えて生まれ変わってきているのです。
こうした試みによって、新型コロナウイルスの影響もある意味追い風となり、再びUR賃貸の団地が若者に注目されつつあります。
今後、さらに提供戸数は増えていくでしょう。
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