『原状回復費53万円の高額請求を要求されて困っています』
『高額なクリーニング費用が請求されています』
深刻な相談が国民生活センターに相談があり、相談件数は全体の第4位です
納得いかない理由の一つに契約書に書かれていることを知らなかったという点です。
これは争っても勝ち目はないかもしれません
ただ、契約自体に問題がある場合もありますので、近くに専門家がいない場合は相談窓口に相談してみることで早期の解決も可能になるかもしれません
賃貸の退去による原状回復費用については昔からよくトラブルになっています
国も「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作っています
裁判になった時の判断基準がかかれているものになります
もし、トラブルになった時の対処方法について考えたいと思います
まず、契約書・重要事項説明書を確認しましょう!
お部屋を契約する時に賃貸借契約書と重要事項説明書を説明を受けて証明押印します
賃貸借契約書は家主との契約を残す書類で、重要事項説明書は仲介した不動産会社が契約内容について資格をもった宅地建物取引士が説明する書類になります
この、書類は入居者に必ず渡される書類になります
賃貸借契約書 | (1)賃貸借の目的物」の「建物の名称・所在地等」 (2)契約期間 (3)賃料等 (4)借主及び管理業者 (5)解約 (6)違約金 |
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重要事項説明書 | (1)賃貸借の目的物」の「建物の名称・所在地等」 (2)契約期間 (3)賃料等 (4)借主及び管理業者 (5)解約 (6)違約金 |
(解約には原状回復)という項目を確認します
入居者は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗及び本物件の経年変化を除き、本物件を
原状回復しなければならない。ただし、乙の責めに帰することができない事由により生じた
ものについては、原状回復を要しない。
2 甲及び乙は、本物件の明渡し時において、契約時に特約を定めた場合は当該特約を含め、
別表第5の規定に基づき乙が行う原状回復の内容及び方法について協議するものとする。
もし、あなたがこの書類を不動産会社にもらっていないという場合はかなり問題になります
宅地建物取引士が説明して納得しましたという書類になります
もし、入居時にそのような説明がない場合は宅地建物業法違反になります
■ 貸主負担(家主)・借主負担(入居者)の区分
借りている間の部屋の汚れ・傷みをすべて入居者負担ということではありません
項目によっては家主負担になることもよくあります
■ 経年劣化を考慮する
本当は古くなっていて価値のないものに対して新しい物に交換するような請求があります
物の価値は古くなると価値がほとんどなくなります
例えば、カーペット・クッションフロアなどは消耗品で6年で残存価値は1円になります
6年経っているものは1円の価値しかないものになります
ただ、畳などは経年劣化は考えないものになるので、交換する場合はすべて入居者が負担する必要の可能性があります
■ 請求の単価を確認
壁紙の張替え費用は1㎡あたり1,000円前後になります
賃貸住宅に利用されているものは汎用品の場合が多く高額なものは使われていないことが多いです
例えば1㎡あたり1,800円の金額を請求されている場合などはどのような壁紙だったのか説明を求める必要があります
■ 一部の交換か全面交換か?
一部交換か全面交換かによっても費用負担は大きく違います
家主さんは入居者に全面交換を請求する可能性が高くなります
判断が難しい場面になります
できるだけ写真を残す
傷んだ部分に限らず、部屋全体の写真を残すことをおすすめします
判断が難しい場合もありますので、スマホで100枚以上の画像を残すことで無茶苦茶な請求もされにくくなります
入居前 | 引越し前に出来るだけたくさんの写真を撮るようにします |
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入居後 | 引越し後に出来るだけたくさんの写真を撮るようにします |
高額請求する不動産会社・管理会社の手口
原状回復には入居者が負担と家主が負担する経年劣化によるものに分かれます
高額請求する不動産会社・管理会社は数字を誤魔かす
ということをよくします
商品の単価を上げる | クロス交換費用・床修復費用・浴室交換一式 |
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かさましして請求 | 実際には30㎡のクロス交換を45㎡として請求 |
全面交換を要求 | 一部の負担を全面交換と請求する |
高額請求の場合は見積金額を専門家が確認すればするわかるものがおおいです
特にクロスの交換面積は不正がよく起こります
実際の広さに比べて請求書の面積が異常ということもあります
高額請求と思ったら第三者に相談がおすすめ
相手方との交渉が上手くいかなかった場合は第三者に相談します
管理会社やオーナー側の無茶な要求に歯止めをする効果があります
国民生活センターに相談
国民生活センターにも同様の相談が多く来ています
家主や不動産会社の間に入ってくれるというわけではありませんが、どのようにして対応すればいいのかをアドバイスしてくれます
- 高額請求の場合⇒複数の業者の見積もりをとるようにする
- 原状回復費用について家主に説明を求める
- 話し合いが難しい場合は民事調停・少額訴訟等の手続きが必要になる場合もある
全国宅地建物取引協会・全日本不動産協会相談
不動産業を行っている業者は法務局に供託金を納めている場合と協会に加盟している不動産会社に分かれます
ほとんどの不動産会社が全国宅地建物取引協会もしくは全日本不動産協会に加盟されています
会員のトラブルなどがあれば相談に乗ってくれることもあります
ただ、不動産会社側に立つことも多いので相談する場合はよく考えてからご相談することをおすすめします
都道府県の宅建指導
都道府県宅建指導部には不動産会社の免許を交付している部署があります
役人さんなのでしっかり対応してくれないこともありますが、一度ご相談してみてください
各都道府県によって名称が違うのでご確認下さい
011-204-5575 県土整備部 建築住宅課 住宅政策グループ 017-734-9692 県土整備部 建築住宅課 住宅管理担当 019-629-5932 土木部 建築宅地課 調整班 022-211-3242 建設部 建築住宅課 建築指導班 018-860-2565 県土整備部 建築住宅課 住まいづくり支援担当 023-630-2641 土木部 建築指導課 指導審査担当 024-521-7523 土木部 都市局 建築指導課 監察・免許グループ 029-301-4722 県土整備部 住宅課 宅地指導担当 028-623-2488 県土整備部 住宅政策課 宅建業係 027-226-3525 都市整備部 建築安全課 宅建相談・指導担当 048-830-5488 県土整備部 建設・不動産業課 不動産業班 043-223-3238 住宅政策本部 住宅企画部 不動産業課 03-5320-5072 県土整備局 事業管理部 建設業課 横浜駐在事務所 (宅建指導担当) 045-313-0722 土木部 都市局 建築住宅課 025-280-5439 土木部 建築住宅課 管理係 076-444-3355 土木部 建築住宅課 建築行政グループ 076-225-1778 土木部 建築住宅課 住宅計画グループ 0776-20-0505 県土整備部 建築住宅課 企画担当 055-223-1730 建設部 建築住宅課 建築管理係 026-235-7331 都市建築部 建築指導課 宅建係 058-272-8680 くらし・環境部 建築住宅局 住まいづくり課 054-221-3072 都市整備局 都市基盤部 都市総務課 不動産業グループ 052-954-6582 県土整備部 建築開発課 宅建業・建築士班 059-224-2708 土木交通部 住宅課 管理係 077-528-4231 建設交通部 建築指導課 宅建業担当 075-414-5343 住宅まちづくり部 建築振興課 宅建業指導グループ 06-6210-9734 県土整備部 まちづくり局 都市政策課 土地対策室 土地対策班 078-362-3612 県土マネジメント部 まちづくり推進局 建築安全推進課 総務宅建係 0742-27-7563 県土整備部 都市住宅局 建築住宅課 企画指導班 073-441-3180 生活環境部 くらしの安心局 住まいまちづくり課 0857-26-7411 土木部 建築住宅課 住宅企画グループ 0852-22-6587 土木部 都市局 建築指導課 街づくり推進班 086-226-7504 土木建築局 建築課 宅建業グループ 082-513-4185 土木建築部 住宅課 民間住宅支援班 083-933-3883 県土整備部 住宅課 建築指導室 指導・宅建担当 088-621-2604 土木部 住宅課 総務・宅地建物指導グループ 087-832-3582 土木部 道路都市局 建築住宅課 089-912-2758 土木部 住宅課 088-823-9861 建築都市部 建築指導課 092-643-3718 県土整備部 建築住宅課 総務宅建担当 0952-25-7164 土木部 都市政策課 宅地指導班 095-894-3094 土木部 建築住宅局 建築課 宅地耐震化・指導班 096-333-2536 土木建築部 建築住宅課 管理・ニュータウン班 097-506-4682 県土整備部 建築住宅課 宅地審査担当 0985-24-2944 土木部 建築課 099-286-3707 土木建築部 建築指導課 098-866-2413 参照:国土交通省のホームページ
民事調停制度を利用する
民事調停を申し込む ⇒ こちら
本当に入居者が負担すべきものかを確認
- 入居者が負担する必要があるもの
- 家主が負担する必要があるもの
原状回復費用には入居者が負担と家主が負担する項目があります
入居者が負担すべきものもその費用が正当な価格かどうかが争いになります
入居者負担になるもの
退去費用は原状回復費用になります
入居者がすべて負担するものではなく家主が負担するものも多くあります
入居者負担と家主負担をはっきりと確認します
ペットのニオイ傷などの回復費用
ペット飼育についての傷などは入居者負担になります
ニオイや傷などはペット飼育可の物件であっても請求されます
黙って飼育していた場合はニオイを取り除くために高額な請求をされることもあります
ルールを守っていない場合は入居者に非があるように判断されることもあります
黙ってペット飼育してしまった場合は請求額の金額が妥当性があるのかを確認する必要があります
- 本来必要な数量以上の請求
- 高額な商品を請求
など項目ごとに確認しましょう
特に猫を飼育している場合は高額請求されることがあります
ニオイなどは建具や壁紙などに染みついてしまい、すべてを新しい物に変えてほしいという家主からの要望があるためです
ペット飼育可であればいいのですが、黙って飼育した場合のニオイの問題は非常に判断が難しいです
喫煙によるクロスの黄ばみの回復費用
タバコ愛煙家にとって賃貸住宅はどうしてもお金がかかってしまいます
タバコを吸うことでのヤニやニオイはヘビースモカーほど負担は多くなることは避けられません
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喫煙によるヤニの黄ばみは裁判判例においては経年劣化と判断されていない場合が多いです。
高額請求されて家主と裁判になった場合は入居者負担になる可能性が高いと言えます
賃貸での喫煙は費用がかさむことは覚悟しておいた方がいいかもしれません
家主の負担すべきもの
- 壁紙の経年劣化よる汚れ
- 冷蔵庫の裏の電気焼け
などは原状回復する必要がないものになります
そういったものが費用として含まれていると、好ましくない業者さんということになります
賃貸住宅の退去時にトラブルがよく起こるために
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が作成されています
入居者と家主が揉めないようにしているガイドラインで、おかしいと思った場合はガイドラインで確認してみましょう
原状回復費用明細を確認する
経年劣化負担まで明細に入っていないか?
『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』では経年劣化や通常の費用については賃料に含まれているとされています
掃除もして通常使っている中で損傷は復旧する費用には含まれないとしています
- 故意・過失
- 注意義務違反
- 通常の利用では壊れない破損
などは入居者負担としています
不動産会社・管理会社の方もそのあたりは十分に承知されています
項目について確認してみましょう!
復旧費用の単価
復旧費用については本当に妥当な価格であるかを確認する必要があります
ある程度の相場についてまとめてみました
あくまでも目安になります
クロスの張替え | 1㎡あたり700円~ |
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壁の穴 | こぶし大の穴2万円~ |
ドアに穴 | 1枚6万円~ |
畳の表替 | 1枚あたり4,000円~ |
フローリングの張替 | 6帖あたり6.5万円~ |
カーペットの張替え | 6帖あたり6万円~ |
タイルカーペットの張替え | 6帖あたり6万円~ |
キッチンの交換 | システムキッチン50万円~ |
トイレ交換 | 便座10万円~ |
洗面化粧台 | 10万円~ |
ユニットバス交換 | 50万円~ |
又、クロスやフローリングなどの面積で実際にありえない大きさの復旧費用も求められることもありますので、面積もある程度は計算しましょう
補修費用はフローリング・設備などは高額になりやすいことがあります
費用単価が余りにも高額の場合は不動産会社・管理会社に根拠を求めるようにしましょう
国土交通省の現状回復をめぐるトラブルとガイドライン
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに、入居者が負担すべきものを退去費用としています
ただ、義務ではなく指標です
実際に裁判になった時はガイドラインに近い判断になることが多く、参考にしても問題ないとおもいます
トラブルになったり高額請求された時は本当にガイドラインに基づいて請求されているのかを確認しましょう
家主や管理会社の利益確保のための請求書であれば消費者センター、宅建協会などに相談してみてください
原状回復費用を抑えるには
掃除を十分することと、簡単なものはリペアすることで負担はずっと下がります
掃除もされていない汚れが多いものは請求額も上がる傾向になります
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水回りの水垢や油汚れは綺麗にする
キッチン、お風呂などの水回りはあまりに汚いと、次に部屋を貸す場合のクリーニング費用が余計にかかります
そのために、あまりにもカビが張っていたり、レンジフードが油まみれになっていると管理会社も費用がかかるために、原状回復費用をいただく場合が多いです
退去が決まれば、少しづつでも掃除をして綺麗にしてからルームチェックをしてもらいましょう!
ちょっとした努力が役にたちます
掃除をしてからルームチェックを行う
油汚れや埃は必ず掃除してからルームチェックをお願いしましょう
余りにも汚い場合は清掃費用が余分にかかる場合もあります
できるだけ綺麗にすることがポイントになります
穴や凹みは自分で直す
住んでいる時に壁に穴をあけて、絵を飾ったりされる方もいらしゃいますが、退去時は穴はキッチリ埋めておきましょう
穴や凹みは退去時の見積もりにも必ず入ってきます
できるだけ、借りたときと同じようにするにしましょう
必ず、立ち合いには同席しましょう
ご入居者の中には立ち合いを不動産会社や管理会社に任せてしまい確認をされない場合があります
あとで、金額や状態に不満がでても管理会社は対応してくれない場合がほとんどです
規約違反でペット飼育
黙ってペット飼育していたから、費用が掛かるというわけではありません
猫の場合は臭い、床の傷などの復旧費用が掛かることが多いです
- 臭いの清掃費 10万円~
- フローリングの傷 6帖のフローリングの張替6.5万円~
と結構な額になってしまいます
まとめ
退去による原状回復費については賃貸管理会社・不動産会社のさじ加減ということも多くあります
おかしいと思われたら理由を確認します
納得いかない場合は第三者機関に相談することで、本当は誰が支払うべきものなのかが分かると思います
原状回復費については非常にグレーな部分が多いと思います
どうしてもトラブルになりたくない場合はUR賃貸がおすすめです
相談順 | 相談窓口 |
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1 | 国民生活センター |
2 | 不動産会社加盟団体(全宅連・不動産協会) |
3 | 所管官庁(宅建業者の所管) |
4 | 法テラスもしくは弁護士 |
UR賃貸にお得にご入居できる入居お祝い金サポート
当社ではUR賃貸へのお引越しを考えている方にお得なサービスをご提供させていただいております
入居前に当社でお部屋の仮予約をしていただき、書類をUR賃貸にご提出してご入居いただきますとご入居お祝い金として家賃1か月分のキャッシュバックを行っています
別途費用がかかるということもありません